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AIが存在しないファッションモデルを生成、データグリッドの「全身モデル自動生成AI」

実在しない人物の全身画像を高解像度で生成するAIが誕生した。ファッションモデルや広告用に使用できるという。

2019年4月京都大学に事務所を構える会社データグリッドは、ディープラーニングを応用したGAN(敵対的生成ネットワーク)によって、従来困難であった高解像度(1024×1024)実在しない人物の全身画像を自動生成するAI「全身モデル自動生成AI」を開発した。

データグリッドはICOVO AGオルツ株式会社と共同でAIによって実在しないアイドルを生成するサービスGene A.I.dols(ジーンアイドル)をリリースしたことで有名。敵対的生成ネットワークは2014年に開発されたものだが、高解析度の全身モデルを生成する研究は前例がないという。

全身モデル自動生成AIとは?

「全身モデル自動生成AI」は高解析度で全身を生成できるのが興味深い。
AIに大量の全身モデルを学習させることで実在しない全身モデル画像を高解析度、高品質で生成でき、肌の色や手足の長さ、体つき、ポーズまで表現可能になったという。

データグリッドのプレスによると、表現力を高めるために「全身生成」及び「動作生成」の2つの研究開発に取り組んできたそうだ。前例のない研究だが、現在では高解像度(1024×1024)の全身モデル画像を安定して生成できるようだ。

今後はアパレル企業などと実証実験を行い、必要な機能の開発をする予定だ。

動くバーチャルインフルエンサーが誕生?

バーチャルインフルエンサーが乱立している現在、今回の技術を応用すると自律的に動くバーチャルインフルエンサーを簡単につくりだせるかもしれない。
データグリッドが、アイドルを自動生成できるA.I.dols Codebaseを制作した時は、ユーザーが自分の好きな画像を組み合わせることで自分の好きなアイドルを生成できた。またオルツが保有する話者適応技術を使うことでアイドル固有の音声モデルを生成でき、将来的には実在しないアイドルと会話できるようになるという。

2019年8月11日には、日本初のメンズのバーチャルインフルエンサー、リアム・ニクロが動く様子を投稿している。

今後データグリッドなどの技術を活用してバーチャルモデルの生成コストが下がれば、一般人も気軽にバーチャルを作成できるようになるだろう。

またリアムニクロの様にバーチャルが動くようになった後も、動きや声もAIが生成できるようになればバーチャルが感情を持って自律的に動くことも可能かもしれない。そうなればより一層バーチャルの中で生活を送ることが当たり前になり、アイデンティティの表現としてのファッションの形も変わっていくだろう。


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