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Instaの投稿でヴィトンのデザインが決まる?SNSからトレンド予測をするAI「ヒューリテック」

ニュースサマリ
2017年3月フランスのスタートアップ企業、Heuritech(ヒューリテック)」はSNSやブログなどのソーシャルメディアの毎日の投稿を分析し、ファッショントレンドを予測するAIシステムを世界で初めて開発した。Heuritechは全ての写真やテキストからブランド、商品、インフルエンサーを抽出し、トレンドを予測することが可能。既にHeuritechを用いてスカートの売り上げが12%増加した例もありLouis VuittonDiorなど多くの企業が顧客になっている。

French Startup Heuritech Wants To Help Fashion Brands Make Clothes That Customers Want
via FashNerd


話題のポイント
ファッショントレンドを予測する方法として、ソーシャルメディアの画像分析を用いたのは面白い方法でしょう。現代のSNSをきっかけにした消費行動と高度な技術がうまく組み合わさった例と言えます。

実際のクライアントの中には、開催したファッションショーの間に自分のブランドの商品がどれくらいinstagramに投稿されたかを計測し、在庫を事前に調整した企業もあったそうです。これはブランドから働きかけないと把握できなかった消費者が、自らSNSを通して自己表現をしてくれる現代ならではの施策と言えます。

またこのシステムを使い売り上げが増加した例は、トレンドを生み出す側が変化していることを物語っているでしょう。NewBalanceが街ゆく人のデータを集めたことで話題になりましたが、ブランドが作ったトレンドを追うより、インフルエンサーやSNSを通して商品を購入する人や、自分らしさを追求している人が多いのかもしれません。

Image Credit : Heuritech

技術的な側面から言うと、トレンドを予測できるのは毎日莫大に更新されるソーシャルメディアの情報を処理し、インフルエンサーやブランドまでも抽出できる高水準の画像分析技術があってこそです。上記の画像でも示しているようにHeuritechは、GoogleやAmazonなどと比べても認識できる範囲が大きいことがわかります。

Image Credit : Heuritech

ただ、このシステムがどの程度デザイナーやマーケターに馴染む形で分析できるのか、どういうロジックで評価しているのかが気になるポイントです。

例えばHeuritechを使うと、大ぶりのフリルワンピースがinstagramでたくさんのいいねを獲得している場合、それを数値化することができます。しかし人気のある商品だと言うことはわかっても、どういったフリルなのか、どれだけ大ぶりなのか、などデザイナーが理解できるような形で示すことができなければ、画像分析の結果をうまく活かせないでしょう。

また「こういう背景だから、こういった商品が売れる」というようなロジックがないと、オマージュのような商品ばかりが作成されてしまい、結果的に消費者の心が離れてしまうかもしれません。
ソーシャルメディアを分析しているので、場所や気温など投稿された他の要素と画像分析結果を掛け合わせた方が、消費者の嗜好の多様化が進んでいる中では重要になっていくでしょう。


アパレルブランドはトレンドに沿った商品を作ることに着目しがちですが、トレンドの作成者に着目した面白いAIシステムでした。
トレンドは移り変わりが早い分今後はトレンド自体だけでなく、作成者や要因などトレンドを構成する様々なものに着目していくことが重要になるのかもしれません。

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