Z世代が虜になるBump、RiLi、古着女子。サービスの共通点とは
Bumpをご存知だろうか。Bumpは、2018年にイギリスで設立されたストリートウェア専門のP2P古着売買プラットフォームだ。
Airbnbも参加したアメリカの著名アクセラレーターのYコンビネーターの卒業企業で、今日までに200万人のユーザーを抱えるまでに成長している。
Bumpでは、Z世代と呼ばれる10代から20代前半の若者を中心に、SupremeやKITHといったストリートウェアブランドが盛んに売買されている。
Bumpが支持される理由は何だろうか。
Image Credit : Bump
若者の価値観の細分化
まず考えられるのは若者の価値観が細分化していることだ。特にZ世代は、年齢や地域といった大まかなデモグラフィーで分けられない、自分自身のスタイルを確立している。彼・彼女らは流行やトレンドに流されず、ストリートウェアといったこだわりの世界に価値を見出しているのだ。
同じ価値観の人としか絡まない
次に考えられるのは、インターネットやSNSなどで情報が氾濫する中、同じ価値観を持つ人とつながりたい、同じ価値観を持つ人が勧めている商品を買いたいと考えている人が多いことだろう。
BumpのようにZ世代に支持される他のサービスも同様だ。
例えばRiLi。RiLiは10代から20代の女性をターゲットにした、「ミーハーかわいい女の子のための」ファッションメディアだ。RiLiの公式Instagramアカウントは約21万人ものフォロワーを抱えており、フォロワーが投稿した商品の写真をそのまま公式アカウントに掲載している。フォロワーは自分の写真が公式アカウントに掲載されることがモチベーションとなり、RiLiへのロイヤルティがさらに高まる。RiLiは、共通の価値観を持つ、熱量の高いコミュニティの構築に成功しているのだ。
Image Credit : RiLi
同様のことは、yutoriが運営するファッションメディアの古着女子、古着男子でも生じている。
Instagramでおしゃれな古着女子を紹介するメディアとして立ち上がった古着女子は、当初は創業者片石貴展氏の趣味として立ち上がったという。古着女子は10代の若者を中心に急速に支持を集め、今日までに約25万人ものフォロワーを集めるまでに成長した。古着女子も、モデルとフォロワーが重なる、フォロワー参加型のメディアになっている。
Image Credit : 古着女子
ファッションアイテムにはそれぞれの固有の歴史や文化、そしてそれに紐づいたコミュニティの存在がある。
Bump、RiLi、古着女子、古着男子の隆盛は、若者世代のユーザーが、特にそれを色濃くしていることを示している。ファッションブランド、ファッションメディアの確立には、マイクロコミュニティをどう構築できるかが一つのポイントとなってくるだろう。
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