サムスンも導入した曲がるスマホのRoyole、次はディスプレイを服の中に
0.01mmのディスプレイが埋め込まれたTシャツと帽子、これらの服を販売したのはSamsungやHuaweiなどに先駆けて世界で初めて曲がるスマホを発売した会社Royole。
特許取得済みのフレキシブルなディスプレイは薄型、軽量、湾曲可能で高解析度、高彩度が特徴です。
Image Credit : Youtube by Royole Corporation
このような高性能のディスプレイがファッションに取り入れられることは今までありませんでした。どのような技術の裏付けがあるのでしょうか?
Image Credit : Royole Corporation
曲がるディスプレイを可能にしているのは、素子自体が発光する有機EL(OLED)という技術。一般的に用いられる液晶ディスプレイと違って素子自体が発光するため、バックライトが不要で、薄いディスプレイを作成できます。
その中でもRoyoleは画像の繊細さと反応速度の速さを特徴とするAMOLED技術を強みとしており、今回の製品が発売されました。
曲がるディスプレイの技術が発達すると、スマホやモニターなどの既存ディスプレイに取って代わるだけでなく、新領域のディスプレイ化も見込めるでしょう。
特に、今回のように衣服にディスプレイが埋め込まれると、個性を表現することや個人がモバイル広告塔になることが可能になるかもしれません。
またAMOLEDの強みである画面の薄さや解析度に、今回のようなミラーリング機能をつけると「気分によって服の模様を変える」ということがより現実的になるでしょう。
今まで電子ペーパーや繊維によって服の模様を変える試みはありましたが、模様のバラエティに問題がありました。その点ディスプレイであれば、自分の思いのままの模様を身にまとうことは簡単にできるようになるかもしれません。
Image Credit : Royole Corporation
ディスプレイを洋服の中に埋め込む、という異業種の組み合わせは少し違和感がありながらもファッションのテクノロジー化を一気に加速してくれる面白い組み合わせでした。曲がるディスプレイは今とても注目されている分野でもあるので、それらの発展に伴ってどんなファッションテック商品がでてくるか、これからも注目です。
ニュースサマリ
2018年7月15日、中国のテック企業Royole Corporationはワールドカップロシア大会決勝にて、折りたためるディスプレイが装着された服Royole Flexible Shirtと帽子Flexible Top Hatを発表した。折りたためるディスプレイが埋め込まれたウェアラブル端末は今回のが世界初で、当日よりプレオーダーの受け入れを開始。価格は両方とも899ドル(日本円で約10万円)。
Royole Introduces World's First High-Definition Wearables Featuring Their Flexible Display Technologies
via CISION PR Newswire
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