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「ウェアラブルテックアワード2018」から見る最新ウェアラブル端末の傾向とは?

ニュースサマリ
2018年12月12日、WAREABLEが2018年に発売したウェアラブル端末から優秀な商品に関して送る賞Wareable Tech Awardを発表した。WAREABLEはウェアラブルテクノロジーに特化した唯一のサイトで、今回の審査員はWired UKFashNerdの編集者などが選ばれ、主要商品の審査を行った。
受賞作品は以下の通り。

Apple Watch Series4Fitbit Charge3Fenix 5 PlusFossil Group’s Gen4 シリーズOculus GoStrydStravaMotiv

Wareable Tech Awards 2018: All the big winners revealed
via WAREBLE


話題のポイント
IT専門調査会社IDC Japanの調査によると世界のウェアラブルデバイス市場規模は2018年には前年比6.2%増加し、出荷台数も1億2,256万台に上りました。
レポートによると今後もウェアラブルデバイス市場の増加が見込まれており、ウェアラブル端末を一般の消費者も抵抗なく使用するようになった中で、今回発表されたWareable Tech Awardは見逃せない賞となってくるでしょう。

Image Credit : Apple

2018年の受賞作品は2017年の受賞作品と比べると機能とデザインにおいて違いがありそうです。

機能に関しては、3つの部門において心電図機能を搭載したApple Watch Series4が受賞したように、単純な時計としての機能や通知機能だけでなく機能の多さや質が求められていることがわかります。

以前のウェアラブル端末はウェアラブルという特性上、歩数や睡眠などの測定機能のみが多かったですが、今年はヘルスケアの潮流を受け継ぎながらも、測定したデータからのアドバイスや、Alexa対応などより多様な機能が付け加えられたものが多くありました。

また今回受賞した商品の半分がスマートウォッチであったことも興味深いポイントで、機能性の高いスマートウォッチがコンシューマー向け商品として、社会的認知を獲得したことを表しているでしょう。

Image Credit : kate spade new york

デザインに関しては去年のノミネート商品の多くがリストバンド型だった一方で、時計型が増えたのが興味深いです。
今までのウェアラブル端末はガジェット感が強いものでしたが、今年は重量も以前より軽くなり、日常使いできるデザインのものが増えました。
また一つの商品でも色の種類が増えたり、リストバンドやスクリーンがカスタマイズできるなど、デザインの選択肢が増えたことも特徴的と言えます。

最近では受賞商品に多いリングやスマートウォッチ以外でも、スマートグラススマートウェアスマートシューズ(ブーツ)など衣類や靴型の商品も多く出てきました。
またJimmy Chooなどアパレルブランドも本格的にテック商品に取り組み始めた為、これからは機能やデザインはもちろんブランドや価格においても多様性がこれまで以上に増えると予想されます。

Image Credit : Ministry of Supply

今年の受賞作品からウェアラブル端末やファッションテックは様々な面で多様化が進んでいることがわかりました。
今までのファッションテックの利用者は、いわゆるイノベーターやアーリーアダプター層の様なテックに興味がある人が多かったですが、上記の様にウェアラブル端末が多様化すると、一般消費者がファッションテックを日常的に利用できる機会が増えていきそうです。

来年はどんな商品が発売されるのか、スマートウォッチほど社会的認知が高まるファッションテックは表れるのか、来年の動向も見逃せません。