指で会話できるスマートリング「ORII(オリー)」から見えてくる、変わるべき「通話体験」
New Company Creates Revolutionary 'Smart-Ring' Product
via TheRichest
ニュースサマリ
香港拠点、スマートリングの開発・販売を手がける「Origami Labs」は8月27日に250万ドルの資金調達を公表している。Alibaba Entrepreneurship Fund、Mills Fabrica Fund、Radiant Ventures、Click Ventures、Chung Nam Innovationsからの出資、およびクラウドファンディングで集めた資金がこれに含まれる。
話題のポイント
ORIIは骨伝導と音声アシスタントを組み合わせた「音声通話用リング」です。リングを付けた指を頭部(こめかみ)にくっつけることで、イヤフォンなどを装着しなくても骨を通じて音が聞こえる仕組みを使っています。
電話におけるユーザー体験の変化という視点でこのプロダクトを見てみるとより大きなチャンスも見えてきます。メッセンジャーなどのオンデマンド・コミュニケーション手段が発達したこともあって「電話」を代表とするリアルタイム・コミュニケーションの優先度、利用頻度に変化がある人もいると思います。
Bluetooth接続のイヤフォンと同じですので「Siri」や「Googleアシスタント」のような人工知能アシスタントも利用可能です。ただ耳に装着する必要がありませんから、ずっと身につけておいて音声コントロールが必要なタイミングでさっと利用する、というようなシーンは想像できるかもしれません。
ここ数年、ウェアラブルは機能面だけでなく、デザインについても進歩してきました。Apple Watchのエルメスバンドに見られるようなブランド化もありますし、bellabeat社の女性向けウェルネストラッカーは完全にアクセサリーとして販売されています。
ORIIの使っている骨伝導テクノロジー自体は応用範囲が広そうですが、その一方で改めて「通話」という体験やファッションをどう変えるべきかまで広げて考えるとその点にはまだまだチャンスがありそうです。