インスタグラム内で買い物が完結?決済までできるチェックアウト機能が追加
Instagramによると毎月1億3000万人以上の人々がショッピング機能のついた投稿をみているそうだ。
ZOZOTOWNのInstagramアカウントでもショッピング機能を導入して1ヶ月で約6~7割のユーザーが購入サイトを訪問したという結果が出ている。Instagramの購買に与える影響は計り知れないといえるだろう。
その中で、今回決済機能を付け加えたことは、「見る、比べる、買う」という購買体験の全てをInstagram内で行えることを意味する。
それによってInstagramからすれば広告精度の向上やECサイトの販売手数料モデルという新しい収益源ができることはもちろん、ユーザーにとってもAmazonやPinterestとは違った新しいショッピング体験ができるようになるだろう。
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特にInstagramがユニークだと感じることは、2つある。アバウトな検索ができることと人からの購入ができることだ。
アバウトな検索が可能
Amazonでは何かを調べる際に商品名などを指名検索するのが一般的だが、Instagramでは #卒業式 #10代ファッション #プチプラ などよりふわっとした検索ができる。自分がほしい商品が思いつかなかったり名前がわからなくても、自分好みの商品をみつけだすことが可能だ。
また、Instagramはレコメンド機能も優れているため、いずれは検索すらしなくても、直感的に欲しいものをみつけることもできるだろう。
このようにInstagramがよりシームレスな購買体験を提供することで、ユーザーは、時に購入の障壁となるような莫大な情報の中から商品を見つけ、比較検討し、痛みを感じる支払いをする過程をスキップできる。より没入的なショッピング体験が可能だ。
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人からの購入が可能
Instagramではインフルエンサーや友人など人からの購入ができる。Rakuten MarketingとViga社が行った調査によると、Instagramの視聴時間の65%はインフルエンサーのコンテンツをみるために費やされ、81%のユーザーはインフルエンサーがシェアするリンク先から商品を購入している。インフルエンサーや友人を参考に、ものを買うことは一般的になってきた現代。Instagramの特徴である人をフォローできることは新たなショッピング体験を楽しむユーザーに支持されるだろう。
特にInstagramはユーザーそれぞれの使い方によって世界観を住み分けられるので、フォローしている人だけでなく、過去の閲覧履歴、閲覧した広告など、よりその人らしいPrivateなデータを集めることができる。
それに精度の高いレコメンドと組み合わせれば、ユーザーのライフスタイルに沿った独自のセレクトショップが展開されるだろう。
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多くの企業がデータを集めることに必死になっている現代で、どうデータを活かし、どのような新しい体験をユーザーに与えられるかを一歩先で示してくれたInstagram。今後もSNSとして出発したアプリがどんなものへと進化していくのか、目が離せない。
ニュースサマリ
2019年3月19日、Instagramはアプリ内で商品を購入し、決済まで行える「チェックアウト」機能を開始した。まずはアメリカのみの導入で、参画している企業はアディダスやバーバリー、ユニクロなどファッション・コスメを中心とした23のブランド。
Instagram launches shopping checkout, charging sellers a fee
via TechCrunch
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