H&Mがスタイリングアドバイスサービス「Itsapark」を開始
2019年4月3日、H&Mは「Itsapark」というオンライン上でスタイリングアドバイスサービスβ版を一般公開した。
Itsaparkではユーザーがファッションに関しての悩みを、H&Mに選ばれたファッショニスタやユーザーからアドバイスを受けることができる。「ネオンカラーを取り入れたコーディネートを教えて!」「就職面接って何を着たら良いの?」など、質問の幅は広い。
回答はイメージしやすい写真か動画で
ファッショニスタからの回答は写真か動画で行われており、具体的にイメージしやすいのもポイント。回答に使われたアイテムはシームレスにECサイトに飛べるようになっており、購入までの手間が掛からないのも魅力的だ。
なお、Itsaparkでアドバイスされる洋服のブランドは、H&Mの商品に留まらず他ブランドも含まれている。
Image Credit : H&M
InstagramのItsapark公式アカウントのストーリーに返信することでも、質問を投げかけることができる。ストーリーへの返信を見た公式アカウントが、質問文を画像として投稿し、それを見たファッショニスタやフォロワーが投稿にコメントする形でアドバイスをくれる。
アイテム検索やファッショニスタ検索も可能
アドバイスを受けるだけでなく、トレンドアイテムを探したり、気に入ったファッショニスタを見つけることも可能だ。誹謗中傷や差別的な発言を禁止する規則もあり、ユーザー同士のポジティブなコミュニティ作りを進めているようだ。
Image Credit : H&M
H&MはなぜItsaparkをはじめたのか
H&Mがなぜこのような取り組みを始めるようになったのか。そこには商品開発や値下げに頼った売り上げの向上は、もはや難しいというアパレルブランドの苦悩が垣間見える。
人々が洋服を店舗からオンラインで買うようになってから、小売業者はテクノロジーに投資し、データから購買行動を理解しようとしてきた。
H&Mも例外ではない。昨年、AIを活用し商品のレコメンドを行なうeコマース企業、Threadに1300万ドル(日本円で約14億円)の投資をしている。
このような状況の中でH&Mは、プラットフォーム事業を積極的に進めることで、SNSで人々のファッションコミュニティー作りを促し、そこから得た購買行動データを販売促進に活かそうとしているのではないだろうか。
3月に発表された財務諸表でも、H&Mは「成長し続けるテクノロジーに継続的な投資をし、特にItsaparkのような顧客が使えるアプリケーション開発を進めていく」と述べている。
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