Spotifyのデータを元にスーツをレコメンドしてくれる「Fits」、新しいファッションの楽しみ方を提案できるか
Menswear startup tailors app to pick clothes based on Spotify tastes
via Mobile Marketer
ニュースサマリ
米テーラーメードスーツブランドの「Elison Triple Thread」は2018年5月、Spotifyのデータを元にAIが顧客にあったスーツモデルをレコメンドするβ版アプリとウェブサイト「Fits」を発表した。 顧客はSpotifyと同期し、ライフスタイルに関する簡単な質問を答えるだけで3000以上あるスーツから厳選された25程のスーツをレコメンドしてもらえる。
話題のポイント
このアプリの面白いところは、様々なレコメンド機能がある中でもファッション×音楽という異なるカテゴリーを掛け合わせたことでしょう。
研究者の視点から言えば、音楽は同じ曲が何度も何度も消費され、その消費回数によってどれだけその音楽が好きなのかが定量化しやすいため、着目した点として流石だと言えます。
また、この取り組みは音楽とファッションの好みがマッピングできるということが前提ですが、取り組みが進んでいるということは「同じ様な音楽を聞く人達は、同じ様な服を好む」という仮説が成り立つと判断したからだと考えると、とてもイケてる面白いサービスだと思いました。
他にも人は音楽に対して癒しを求めたり、音楽を使って自分を鼓舞させることも多いことから、音楽とのマインド面でのつながりが強い人も多いのではないでしょうか。
そのデータを元に選ばれたファッションは、より各個人の性格や個性を反映している可能性が高いといえます。
こうした新しいサービスを始めたのがスーツブランドであることも興味深いです。
単価が高く、買う機会が少ないスーツはオンラインでの購入をためらう人も多いですが、こうした様々なレコメンド機能が、オンラインで購入することを後押ししてくれるでしょう。
こだわりがある人にとっても、自分の内面的な部分を元にレコメンドされることで、新しい自分の発見につながるかもしれません。
Image Credit : Vimeo by Eison Triple Thread
実際にこのサービスを使ってみたところ、日常に関してと服の好みについて聞かれるライフスタイルに関する質問は、少し細かすぎる印象でした。またデザイン選択後の採寸も、デジタルで完結するZOZOの2Bスーツに対して人の手で行わないといけません。
しかしこれらの過程を踏むことで色や形などデザインをより自分好みに仕上げることができるのでしょう。
ファッションは音楽やスポーツなど様々なカテゴリーと関わっているので、それらを掛け合わせたレコメンドが増えれば、ファッションをまた違った視点で楽しむことができるかもしれません。
今後、ファッションと異なるカテゴリーを掛け合わせたサービスはさらに増えてくるかもしれません!