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最新タトゥープリントはシーンをどのように変えるか?CES2020出展「Prinker」

ファッションを形づくるのは衣服だけではない。ピアスなどのアクセサリー、メイクやヘアカラーといった身体装飾も、ファッションにおいて重要なアイテムだ。

そんななか、タトゥーを気軽に楽しめるようにするテクノロジーとして、タトゥープリンター「Prinker」が登場。今回はその機能の紹介と、タトゥーの楽しみ方に与える影響を考えてみよう。

韓国発タトゥープリンター「Prinker」

Image Credit : YouTube by Prinker Korea Inc.

ラスベガスにおいて行われたCES2020にて、一瞬でタトゥーを体に印刷できるタトゥープリンター「Prinker」が発表された。2015年、韓国で設立されたPrinker Korea Inc.が繰り出した同製品は、これまでのタトゥーシールと一線を画すテクノロジーが搭載されている。

まず驚かされるのはその手軽さ。わずか数秒、体に当てるだけで印刷でき、石鹸で洗い流すことができる。また、2〜3日は楽しめる耐水性や持続性も持ち合わせる。

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Image Credit : Prinker

実際に印刷できるデザインは自由自在。専用アプリを使って既存の3000以上のデザインから選ぶもよし、アプリ上でデザインを作ってタトゥーにすることもできる。

健康被害もクリア

これまでもタトゥーを楽しめる方法は色々とあったが、タトゥーシールやブラックヘナで問題になったのが、肌への健康被害だった。

先日のラグビーW杯では、消費者庁がタトゥーシールによって肌に炎症が起きたり、シミが残るなどの健康被害が出ることに対して注意喚起を行なっている。この報告によると、一部のタトゥーシールに含まれる金属やホルムアルデヒドが、特に肌の弱い子供や若年層に皮膚炎症を引き起こす事例が多いという。

Prinkerの魅力は、このような健康問題をクリアしているところだ。Prinkerのインクは認定を受けた化粧品成分のみから作られている。子供に緊急連絡先をプリントする使用法も推奨しており、その安全性が理解できる。

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Image Credit : Prinker

変化する「戻れなさ」、タトゥーシーンに与える影響は?

タトゥーは特に日本において物議を醸してきた。タトゥーのある人は、温泉や海水浴場の利用が出来なくなるなど、公共施設における風当たりは良いものではない。一方で、タトゥーは特定のカルチャーと結びついたり、若者にファッションとして受け入れられることで支持を得てきた。

安全なタトゥープリンターの登場は、タトゥーシーンのひとつの転換点になるかもしれない。Prinkerが提供するのは、気軽に、自由自在に、そして健康にタトゥーを楽しむスタイル。パーティーなどのイベントや、ブランドの宣伝など多様な使用方法が提案されている。

これまで、タトゥーの特徴は「戻れなさ」にあった。これはタトゥーを楽しむ大きな障壁で、自分でも手軽にできるヘアカラーやメイク、ピアスとの大きな違いだ。一方で、簡単に消すことの出来ない「戻れなさ」が、決意や強いメッセージといった気持ちを表すきっかけにもなっていることも、文化人類学や社会学の研究により明らかになっている。

Prinkerのようなタトゥープリンターによって、「戻れる」タトゥーがさらに普及していった場合、タトゥーをめぐる価値観や意味も移り変わっていくかもしれない。


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