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【特集】着せ替えアプリ「ポケコロ」:アバター文化とファッションの新たな交差点(前編)

自粛生活が続く状況で、急速に注目が高まったバーチャルファッション。FashionTechNewsではこれまで、バーチャルファッションをめぐる新たな実践を数々紹介してきたが、それらは主に「ファッション業界側からのバーチャル進出」。では、「バーチャル業界側からのファッション進出」はどうだろうか?

ココネ株式会社が運営する着せ替えアプリ「ポケコロは先日、ファッションブランド「KEITA MARUYAMA」とのコラボレーションを発表。ゲーム内での着せ替え機能には、どんな歴史があるのか?今回のハイブランドとのコラボには、どのような意図があったのか?ココネ株式会社の取締役弁護士の石渡真維さん、コーポレート担当デザイナーの渡邉辰也さんに話を伺った。

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ココネ株式会社の取締役弁護士の石渡真維さん

アバターの着せ替えアイテム販売の先駆者

ーーまずは、ポケコロについて教えてください。

石渡:ポケコロは少し不思議なサービスで、いわゆるゲームというよりは、ゆるいコミュニケーションがあったり、ただそこで着替えて楽しんだりする飾り付けアプリになります。ジャンルとしてはSNSで登録していますが、一般的にはゲームと言われることが多いです。弊社では「キャラクター着せ替えアプリ」、このジャンルをCCP(Character Coordinating Play)と呼んでいます。

ーーユーザー層はどんな方が多いでしょうか?

石渡:お客様には圧倒的に女性が多いです。また、小学生から50代、60代まで広くいらっしゃるのが特徴と言えます。親子2代、親子3代で楽しまれている方もいます。

ーーユーザーのゲームの楽しみ方について、特徴や傾向があれば教えてください。

石渡:まずは、好みにあうアイテムを選んでコーディネートし、部屋を飾ったりすること自体を楽しんでいただいています。社会的立場や、TPOを考えずに純粋に「好き」だと思うアイテムを身に着けることができます。女性に限らずですが、おそらく人が普遍的に持つ、飾ることが楽しい、組み合わせが楽しい、満足するものが作れたら幸せ、という感性の遊びをしていただいています。

部屋内02

石渡:加えて、お客様間での交流の要素もありますので、コーディネートをするタイミングは、お友達に挨拶に行く前には着替えるといったケースが多くなっています。また、交流そのものも楽しみになっています。

ポケコロでは、各自が持っている木に互いに水やりをすることで、木の実が育ち、それをお料理に使えるのですが、水やりをしてもらったらお返しに水やりに行くなど、お互いに助けあう様子を楽しんでいただいたりもしています。アイテムを交換したり、素敵なコーデをしている人に自分のアイテムをプレゼントすることなどもできます。掲示板で好きなアイテムについて話し合ったりすることもできます。

ーー「着せ替え」をメインに掲げたゲームを作ろうと思った経緯を教えてください。

石渡:弊社はもともと語学サービスを作っていました。語学は「話す」ことが大切なので、その練習をするために、語学サービス内で自分を表現し、自分の代わりに会話をする「アバター」が必要だったというのがきっかけになります。

生徒が並んで教室に座れるような機能があったのですが、お客様同士がおなじ衣装を着て、一緒に写真を撮ってくれるなどする様子を見て、インターネット上でコーディネートして、ゆるやかな交流を楽しむということ自体を目的とするサービスのニーズがあるのではないかと感じました。

ーーその当時、バーチャルの着せ替えをしていた会社はあったのですか?

渡邉:弊社を創設した千が立ち上げ、以前代表を努めていたNHN Japan株式会社(現:LINE株式会社)では、ハンゲーム(現:ハンゲ)というサービスを行っていました。そのなかでゲーム内やコミュニティ内のお客様同士を繋ぐ間にアバターを配置し、着替えをする服をはじめて有料課金制にしました。2002年に有料化しましたが、アバター自体はその前からありました。ゲームを有利に進めるためのアイテムではなく、かつ個別のゲームに限定されない、純粋にファッションを目的とする着せ替えアイテムに有料課金を始めたのは、世界初に近いと思います。

リアルのファッションから学ぶためのコラボレーション

ーーポケコロ内では、どんなファッションアイテムが多いですか?

石渡:デザインで言うと、ジャンル的には天使やマーメイドなどのテーマに沿ったファンタジー系の服や、ゴスロリなどのかわいいもの、和服など多岐に渡っています。

ローズ・ブランシュと鏡の部屋_twitter_start

外注ではなく社内にアイテムデザイナーが在籍しており、お客様のニーズや売り上げ結果をみながら作っています。こういったデータが見れることで、デザイナーも自分の作りたいものを作るのではなく、お客様のニーズを意識するようになり、デザイン組織が強くなっていった実感があります。

ーーファッション業界のバックグラウンドを持った方もいらっしゃるんですか?

石渡:ファッション業界から入った人はほとんどいません。ただ、これだけデジタルファッションだと打ち出しているのに、ファッション業界の方と交流がないことは課題だと考えており、それが今回KEITA MARUYAMAさんとのコラボレーションのきっかけとなりました。

お客様が今求めているものよりも「少し先のもの」を出し続けるのがファッションだと同じだと思うのですが、是非ファッション業界のイロハを参考にしたいと思い、コラボさせていただきました。

後編では、KEITA MARUYAMAとのコラボレーションを中心に深掘りしていきます。お楽しみに!

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