見出し画像

アイドルブームから越境ECの台頭。韓国ファッションはなぜ流行ったのか

昨今、若者たちの韓国ファッションブームが続いている。
Instagramのハッシュタグ検索では、「#韓国ファッション」が2,670,000件(2019年10月18日現在)投稿。これは「#プチプラコーデ」「#カジュアルコーデ」など定番で使われるハッシュタグと同じくらい投稿されている。

画像1

Image Credit : WEAR

また、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」においても、「韓国ファッション」というハッシュタグで66,862件投稿されており、10月のトレンドワードとしてもランクインしている。

今回は、そんな若者に浸透している韓国ファッションブームの背景について紹介する。

韓国カルチャーの浸透

韓国ファッションブームは、グルメ・アプリ・エンタメなど韓国の様々なカルチャーが若者に浸透してきていることがきっかけになっていると言えるだろう。

画像2

Image Credit : 株式会社AMF

株式会社AMFが行なった「JC・JKトレンド予測」「JC・JK流行語大賞」では、2017年から韓国に関するワードが多くランクインしている。この調査は「ヒト部門」「モノ部門」「アプリ部門」「コトバ部門」の4部門に分けて発表されるが、どの部門についても韓国関連のワードがランクインするほどの浸透ぶりだ。

画像3

Image Credit : NYLON JAPAN

その中でも韓国ファッションブームに大きな影響を与えたのはK-POPアイドルだろう。

2017年8,10月には、韓国出身アイドルグループ「BLACKPINK」、ファッション雑誌「NYLON JAPAN」、アパレルブランド「SHEL'TTER」のトラプルコラボが二度にわたって実現した。
BLACKPINKはThe SHEL’TTER TOKYO東急プラザ表参道原宿店の巨大ビルボードをジャックし、コラボアイテムも発売された。
更にBLACKPINKは、NYLON JAPANだけでなくPopteen、JJ、Zipperなど様々なファッション雑誌の表紙を飾った。日本での新曲リリースやコンサートなどプロモーションが目的であるとはいえ、ブランドとのコラボレーションなど、ファッションアイコンとしても注目されていることがわかる。

彼女たちの特徴は、女の子が憧れる女の子像を描いた「ガールクラッシュ」と呼ばれる世界観を持っているところだ。音楽だけでなく、洗練されたファッション・メイクに対しても若者たちは憧れを持っている。

画像6

Image Credit : blackpinkcloset by Instagram

実際に韓国アイドルの空港ファッションやコンサートで着用したアイテムについて特集したInstagramやTwitterアカウントが多く開設され、フォロワーが20万近くを超えるアカウントも存在する。それだけアイドルのファッションについて興味関心を持っているユーザーが多いことがわかる。

韓国ファッションECサイトの台頭

そんなアイドル文化から注目が深まった韓国ファッションだが、アイドル好きな層以外に流行した理由は、韓国ファッションECサイトの存在が大きいと言えるだろう。

有名韓国ファッションECサイトDHOLIC(ディーホリック)では、一商品に対する商品・着用画像が多いことが魅力だ。韓国モデルを使用し、韓国らしい着こなしや世界観のわかる着用画像を多く掲載しているので、商品に対する着こなしのイメージが湧きやすい。

画像5

Image Credit : DHOLIC

また価格帯の安さも人気の秘訣となっている。掲載から24時間限定で全商品を10%オフにするなど、毎日サイトを訪れるための施策を打ち、サイトへの送客率をあげているそうだ
また、実店舗も存在するため、実際に商品を見て購入したいというユーザーにとっても安心なのも嬉しいポイントだろう。

他にもChuu(チュー)、GOGOSING(ゴゴシング)など多くの韓国ファッションECサイトが存在するが、どれもInstagramアカウントを開設し、着用画像やストーリーなどを使って活動的に発信を行なっている。

身近だが海外という特別感が感じられる韓国カルチャー

若者が惹きつけられるポイントがいくつもある韓国ファッション。
InstagramなどのSNSを活用して、コーディネートやブランドの世界観が伝わりやすいプロモーションを行うことで、より手軽に韓国ファッションを知ることができただろう。
その上価格帯も安く、若い世代でも消費しやすいところも大きく流行した理由とも言えるのではないだろうか。
また、身近な国とはいえ、海外のカルチャーという特別感がより一層若者を惹きつけているのだろう。

今後もファッションだけでなく様々なカルチャーが日本に浸透していくかもしれない。どういった手段で世界へ韓国トレンドが発信されていくのか今後も目が離せない。

ーーー
ZOZO研究所では、ファッションに関する研究を行っております。
ZOZO研究所に関してはこちら