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高機能化が進みユニークな機能を搭載し始めたスポーツ用ウォッチ

GPS機能による距離やスピードの計測、光学式心拍センサーによる手首での脈拍測定、ランニング中のフォーム分析、睡眠の質のモニタリング、トレーニングのコーチングなど。たくさんの機能を搭載した時計タイプのウェアラブルデバイスは、特に日常的にランニングやサイクリング、スイム、トレッキングなどのアクティビティを楽しむ人には欠かせないアイテムとなっている。

時計型のウェアラブルデバイスには大きく分けて、運動時に活用するタイプと、ライフログを残すタイプがある。どちらのタイプも進化は日進月歩。小型化、軽量化、バッテリーの長時間化、多機能化が進んでいる。

今回は主に日常的にアクティビティを行う人をターゲットとした時計型ウェアラブルデバイスの中で、ユニークな機能を備えたモデルを紹介したい。

心拍測定に関して一日の長がある「Polar」

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心拍トレーニング製品のリーディングカンパニーである「Polar(ポラール)」から、GPS搭載アウトドアスポーツウォッチとして登場したPolar Grit X(ポラール グリット エックス)は、今年6月に発売となった新製品だ。

登山やトレイルランニング、マウンテンバイクといったアウトドアアクティビティを楽しむ人たちに向けて開発された、Polar Grit X。トレーニング時にGPSや心拍計測などの全機能を使った場合で最大40時間、心拍計測をオフにしGPSの記録間隔を長くする省電力設定にした場合は最大100時間の連続使用が可能だ。もちろん、アウトドアシーンで重視される防水、防塵、耐衝撃性能を備えている。

1982年に世界で初めて屋外トレーニング用心拍計モニター装置を開発した「Polar」だけあり、心拍数計測の精度に対するユーザーからの信頼は厚い。Polar Grit Xに採用されているのはPolar Precision Primeセンサー。グリーンとレッドにオレンジを加えた3色のLEDを計10個搭載したことで、血管の状態をより正確に把握できるようになったという。さらに、皮膚との接触状況を把握する電極センサー、手の動きで発生する誤差の補正を行う加速度センサーも搭載。新開発のアルゴリズムにより、心拍数計測の精度を高めることに成功した。

栄養、水分補給の量とタイミングを知らせてくれる

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Polar Grit Xが備えている機能の中で、他のGPS搭載スポーツウォッチには見られないとてもユニークなものが、FuelWise(フューエルワイズ)という栄養補給サポート機能。トレーニング前に自分が一度に補給を考えている炭水化物の量(80キロカロリー摂取するなら20グラム)、活動時間、想定している平均心拍ゾーンを入力する。そうするとトレーニング中に必要な補給回数が算出されるので、適切な量の補給食を用意できる。そのうえで、活動中の心拍数の状況に応じて、適切なタイミングでエネルギー補給のアラート(アラーム音+振動)を出してくれる。

また、水分についても、同じくデータ入力によって活動中に摂取が必要な総量を事前に把握でき、アラートの時間設定をすることができる。つまり、登山やトレイルランニングの中・上級者であっても陥ることがあるハンガーノックや脱水症状を起こす危険性を抑えることができ、安全にアクティビティを楽しむサポートをしてくれるのだ。アクティビティに夢中になっていると、補給のタイミングが遅れてしまうことがあるものだが、Polar Grit Xがあれば安心だ。

新しい分析ツール、Hill Splitterもハイカー、トレイルランナーに嬉しい機能だろう。内蔵の気圧式高度計がアップヒル(上り)、ダウンヒル(下り)という状況を自動判別。アップヒル、ダウンヒルのセクションごとのペースや距離を把握することができるのだ。

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多彩なスポーツに対応し外部連携にも優れたSuunto7

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GPS搭載スポーツ“スマート”ウォッチとしてリリースされたSuunto7(スントセブン)は、毎日の生活とスポーツライフを充実させることを目的に開発されたモデルだ。

ランニング、水泳、サイクリング、スキー、ヨガなど70種類以上のスポーツモードを搭載。GPS、気圧センサー、光学式心拍計測センサーによって、エクササイズを追跡してデータを計測。Suunto APPで計測したトレーニングデータを長期的に管理、分析することができる。また、Strava、Endomondo、TrainingPeaksといったランナー、トレイルランナー、サイクリスト、トライアスリートらに愛用者が多いサービスとデータ共有がスムーズに行える点も魅力だろう。

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また、地形の詳細や等高線も表示される無料のオフラインアウトドアマップをウォッチ上で利用することができる。エクササイズ中でも、スワイプするだけで簡単にマップを表示し、ルートチェックできるのはハイカー、トレイルランナーにとって嬉しい機能なはず。

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そして「Suunto」特有のユニークな機能が、ランニング、サイクリング、スイミングを含む15種類のスポーツに対応しているヒートマップだ。ヒートマップを確認すれば、日本中、世界中の人気ルート、コースが一目瞭然。多くの人が利用しているルートをトレーニングに活用することができるし、あえて人気のコースを避けることもできる。

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ローカルオフラインマップやヒートマップは、充電中にウォッチをWi-Fi接続すると自動でダウンロードされる(地域を選択して手動でダウンロードすることも可能)。ダウンロードしたマップはスマートフォンを携帯していなくても、ネットワーク接続していなくても利用できるので重宝するはず。

Suunto7はWear OS by Googleが搭載されたスマートウォッチでもある。お気に入りのアプリからの通知を受けたり、着信コールのチェック、メッセージの表示、To-Doリストの確認といったことができる。ビジネスシーンでも活用できるので、お得感が高い。

ランニングやサイクリング、トレイルランニングで利用する時計型のウェアラブルデバイスは、近年、GPSだけでなく光学式心拍計の搭載も当たり前になっている。そんな状況の中で、各社が差別化を図るために、ユニークな機能を搭載したモデルをリリースしている。今後の進化や、サービスの広がりにも注目したい。

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