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イギリスのブランド「boohoo」、ファストファッション不況の中で売上4倍になった理由とは

イギリス発の大手ECファストファッションブランド「boohoo(ブーフー)は、2019年2月期の売上高は8億5700万ポンド(日本円で約1100億円)を記録。4年前の2016年2月期に比べ約4倍以上も増えている。
一方TOPSHOPなど他のファストファッションブランドは閉店が相次ぎ、若者に人気であったForever21は破産に追い込まれた。

同じファストファッションでもどうしてこのような違いがでたのだろうか。今回はboohooが売上を伸ばした理由や他のファストファッションブランドとの違いを考えていく。

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Image Credit :boohoo

ウルトラファストファッションのboohoo

boohooとは、お手頃価格な洋服を専門に、20代男女を中心に支持を集めているファッションブランドだ。レディース、メンズ、キッズラインを取り扱い、ウェア、アクセサリー、シューズなどの商品を幅広く展開。毎週100点以上の新作をリリースしていることから、ウルトラファストファッションとも呼ばれている。

boohooの成長の理由は、テクノロジーを最大限活用した3つのビジネスモデルにあるだろう。

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Image Credit :boohoo

テスト&リピートモデルの採用

boohooの特徴的なビジネスモデルの1つが、「テスト&リピートモデル」だ。
一般的なファッション企業は、企画、製造、販売している国がそれぞれ違うため、企画から販売まで何ヶ月もかかることが多い。boohooは、月間3000種とも言われる多品種の商品を300枚以下という少量ロットで、通常4〜6週間(最低2週間)でテスト販売し、売れ行きに応じて追加生産・リピート販売をする「テスト&リピートモデル」を採用している。そのため売れ行きが悪い製品の影響を最小限に抑えると共に、boohooがターゲットとする16〜24歳の子供たちが切望する「新しさ」を常に提供できるという。

また、生産の約7割をイギリスの国内で実現。在庫・販売ロスを抑え、追加発注時のリードタイムも短縮。低価格で商品を提供できるという。さらに、売れ筋商品のデザインや色、サイズなどの傾向を分析し、企画・デザインチームにフィードバックすることで商品のヒット率を向上させている。

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Image Credit :boohoo

パーソナライズなアイテム表示

2つ目が、ECサイトの「パーソナライズ化」である。
boohooは、細分化したユーザー情報を基に、サイト上の商品配列をパーソナライズ化している。イギリスのテクノロジー企業ATTRAQT(アトラクト)社のソフトウェアを組み込み、OLや学生など、ユーザーの属性別に商品表示を変えているというのだ。

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Image Credit :boohoo

また、「Date Night(デートナイト)」や「Going Out(お出かけ)」などのシチュエーション別にコーディネートを提案したり、約100種類のスタイルキーワードでユーザーの好きなアイテムを検索できるようにしたり、ユーザーを飽きさせない様々な工夫をしている。

SNSを利用したマルチチャネルマーケティング

3つ目が、様々なSNSで情報発信する「マルチチャネルマーケティング」だ。
活用しているSNSは、Instagram、Facebook、Twitter、YouTube、Pinterest、StyleFixなど多数。商品PRだけでなく、ターゲット層の興味を弾くようなコンテンツを企画し、発信している。

中でも、Instagramに力を入れており、公式アカウントのフォロワー数は600万人以上。若年層への影響力を持つタレントやブロガー、アーティストと契約し、情報を発信。多くのフォロワーを持つインフルエンサーは「#boohoobabes」というハッシュタグを付けて投稿している。

ファストファッションの2極化

テクノロジーを積極的に活用することで大きく成長しているboohoo。
一方、TOPSHOPやForever21のように経営が難しくなるブランドもあり、ファストファッションは2極化していると言えるだろう。
安さ、早さを強みにしているファストファッションだが、SNSの発達サステナビリティの浸透によって、それだけでは太刀打ちできない時代になってきた。
今後はテクノロジーを活用することで、販売機会ロス問題の解決をし、流行を取り入れた低価格の商品を提供するという本来の強みは失わないようにすること。それに加え、パーソナライズ化、サステナビリティなど新たな強みを取り入れ、新しい価値観を持つミレニアル世代、Z世代を惹きつけていくことが重要になるだろう。

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