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使わない服はもう無くなる?トレジャー・ファクトリーとクローゼットアプリ「XZ」が協業を発表

リユースショップ「トレジャー・ファクトリー」がオンラインクローゼットアプリ「XZ(クローゼット」との資本業務提携契約を発表。XZのアプリ内にトレジャー・ファクトリーのサービスを連携させることで、XZのユーザーは使用頻度の低いアイテムをトレジャー・ファクトリーに売却できるようになる。そしてトレジャー・ファクトリーは利用顧客の増加・買取チャネルの拡大を進め、サステナブルなエコシステムの実現を目指すという。

今回は、業務提携契約を発表した2社の紹介と、提携により実現することを紹介していく。

トレジャー・ファクトリーとXZ(クローゼット)の概要

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トレジャー・ファクトリーは、全国に193店舗のリユースショップを展開する総合リユース企業。家電やAV機器、雑貨など幅広いジャンルの製品を取り扱い、服飾専門のリユースショップ「トレファクスタイル」「ユーズレット」「ブランドコレクト」「カインドオル」も展開。買取り方法として、スマートフォンひとつで完結する宅配買取サービスを提供している。リアル店舗のみならず、ECサイトでの販売、システム開発会社の子会社化等、デジタル分野への投資にも積極的だ。

これ使え!!!!!

XZは、手持ちの服に似たアイテムの選択やECの購入履歴、実物写真からアイテムを登録し、クローゼットの中身をスマートフォンで管理できるオンラインクローゼットアプリ。登録した手持ちのアイテムが一覧で表示されるほか、AIでコーディネートを自動提案する機能も搭載され、毎日の天気に合わせたスタイリングが提示される。

購入検討中のアイテムを登録し、手持ちアイテムとの着回しをシミュレーションすることも可能だ。アプリのダウンロード数は110万DLを突破し、登録アイテム数は累計1,700万点。3月18日には、株式会社ジンズホールディングスやトレジャー・ファクトリーから増資およびWebメディア「lamire(ラミレ)」の事業譲渡により、2億円規模の資金調達の実施を発表した。

それぞれの企業の強み

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トレジャー・ファクトリーの強みは、ラグジュアリーブランドからファストファッションブランドまでの幅広い価格帯と、カジュアル、エレガント、ビジネスなど豊富なジャンルのファッションアイテムを買取りしている点だ。

XZのユーザーは、価格帯やジャンル問わず手持ちのアイテムをアプリ内で管理していることから、今回の連携によりアイテムの価格やジャンルに関わらずトレジャー・ファクトリーで売却できるようになる。また、トレジャー・ファクトリーは宅配買取サービスを行なっているので、スマートフォンひとつでアイテムを売買できるのも魅力の1つだろう。

一方XZの強みは、XZにしか把握できない「クローゼット・ビッグデータ」の蓄積だ。現在ダウンロード数は110万DL、登録アイテム数は累計1,700万点にも及び、世界最大級のオンラインクローゼットとして多くのユーザーに利用されている。XZのアプリ内にトレジャー・ファクトリーのサービスを連携することで、トレジャー・ファクトリーの認知度は高まり、利用顧客の増加が期待できるのではないだろうか。

自分のクローゼットから、いつでも手放せる

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業務提携の第1弾としては、XZユーザーにアプリ内でトレジャー・ファクトリーの宅配買取サービスを定期的に案内し、使わなくなったアイテムの売却を促す。第2弾として、ユーザーが管理しているファッションアイテムの着回し情報を分析し、クローゼット診断から使用頻度の低いアイテムの売却を促す自動提案サービスの開発を予定しているという。

使用していない服がいつの間にかクローゼットに溢れているようなことはよくある話だ。しかし、今回の業務提携はそんな「タンスの肥やし」を無くしてくれるだろう。また、データから使用頻度の低いアイテムの売却を促せるようになれば、ユーザーは「売るかどうか」を悩むことなく素早く判断できるようになる。

幅広い種類のファッションアイテムを取り扱っているリユースショップ「トレジャー・ファクトリー」と、テクノロジーを活用しクローゼット・ビッグデータを保有する「XZ」。この業務提携により、アイテムの管理から手放すところまでをスムーズに誘導することで、他にはないシームレスなファッション体験が実現するだろう。買取サービス以外の連携も継続的に検討し、新たなファッション体験を提案していくと発表した2社が、今後どのようなサービスを展開していくのか注目していきたい。



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