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今ファッション企業が注目するホログラム、ラルフローレンなどの活用例

ホログラム技術が進化していることをご存知だろうか。
ホログラムとは、空間に表示された3次元の立体映像のこと。ARやVRと違い、デバイスを介さずに立体映像を表出できる。現在では実体のリアルな再現が可能なほど技術が進歩しており、ホログラム市場は2020年までに約6千億円に成長すると推定されている。

このホログラム技術は、ファッション業界での活用も始まっている。今回は6つのファッションブランドでの取り組みと、ファッションにおけるホログラムの可能性について紹介する。

Alexander McQueen

Image Credit : Vimeo by FASHIONIDE.COM

Alexander McQueen(アレキサンダー・マックイーン)は、2006年秋冬コレクションのフィナーレにて、Kate Moss(ケイト・モス)の姿をホログラム映像で再現。マックイーンのドレスを纏い、白い煙の中から登場したKate Mossは、数秒間踊った後、青白い光となって消えていった。
このホログラム映像は、創業デザイナーAlexander McQueenとビデオ作家のBaillie Walsh (ベイリー・ウォルシュ)が製作。2011年にメトロポリタン美術館、2015年にヴィクトリア&アルバート博物館で開催された、McQueenの回顧展「Alexander McQueen: Savage Beauty」でも展示された。

DIESEL

Image Credit : Vimeo by Combustion

DIESEL(ディーゼル)は2008年春夏のコレクションにて、海底を泳ぎ回る海洋生物をホログラム映像で再現。このホログラム映像はペッパーズ・ゴーストという視覚トリックを使用した。これは2枚のガラス板を用意し、1枚のガラス板に映像を投影させ、反射した映像がもう1枚のガラス板で立体的にみえる現象だ。ディズニーランドの「ホーンテッドマンション」でも使われている手法で、DIESELのショーではランウェイを歩くモデルがホログラムを通り抜け、観客を驚かせた。

Ralph Lauren

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Image Credit : Ralph Lauren

Ralph Laurenは、『GQ Men of the Year Awards 2018』で「Design Legend of the Year」を受賞。舞台から離れた場所にいるRalph Laurenが、舞台上の司会者James Norton(ジェームス・ノートン)の横にホログラム映像で登場し、受賞スピーチを行った。

Nicholas Kirkwood

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Image Credit : Nicholas Kirkwood

Nicholas Kirkwood(ニコラス・カークウッド)は、2019年春夏コレクションでホログラム映像を活用。コレクションのメインシューズである、ネオンイエローカラーのブーツが会場内にホログラム映像で展示された。また、キッズハッカーとして有名になったCyFi(サイファイ)がモデルを務めたことでも、注目を集めた。

Wrangler

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Image Credit : Studio plankton

Wrangler(ラングラー)は、2019年9月にポップアップストアをロンドンで出店し、ホログラム映像を活用。ブランドのデニムアイテムと、ギターやドラムなどの楽器を配置したレトロな空間の中に、ジーンズとハットを着用した踊るカウボーイがホログラムで登場した。

Cartier

Image Credit : YouTube by SJX Watches

Cartier(カルティエ)は、2009年東京国立博物館で行われた特別展「Story of ...」にて、ジュエリーのストーリーや職人がジュエリーを製作する姿をホログラムで映し出した。また2015年の店頭キャンペーンでは、時計の内部構造をホログラムで表示する仕組みを作った。

広がるホログラムの可能性

このようにファッションブランドでも導入事例が増えているホログラムは、目の前の空間に存在しない物や人を立体的に映し出し、美しく表現することができる。そのため、ブランドのショーや展示会での演出に活用するのはもちろん、ブランドの世界観や商品の詳細を伝えることにも役立つ。

また、Alexander McQueenやCartierの例のように、一度きりの使用だけではなく繰り返し、場所を移して利用することも可能なので、より多くの人に演出を楽しんでもらうこともできる。展示や内装のための資材の無駄削減にも繋がるかもしれない。

さらに2019年11月にはイギリスのサセックス大学が、「MATD(Multimodal Acoustic Trap Display)」という、視覚だけでなく聴覚、触覚にも作用するホログラムを開発している。VRシステムを使わないホログラムで表示された商品を触ることが可能になれば、新たなバーチャルフィッティングの手法へと展開しうるかもしれない。


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