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【中国】中国らしさがトレンドに。若者の「国潮」ブームとは?

中国の若者トレンドが少しずつ変化している。そのなかで現在、「国潮」という言葉は欠かせないキーワードだ。
中国のニュースサイト「人民網日本語版」によると、国潮とは「①中国伝統文化の要素が取り入れられている、②伝統文化と現在の潮流を組み合わせて商品にトレンド感を出す」という2つの側面を持つこと。

また、「国内」と流行のブランドを指す「潮牌」という言葉が合わさり、流行りの中国ブランドを指して「国潮」という言葉を用いることもある。ファッションでは、漢字や龍や鶴といった伝統的なモチーフに、トレンドとなっているストリートファッションの要素が掛け合わされたブランドや商品が人気となっている。

「国潮」ブームのきっかけとは

「国潮」ブームには、経済的な発展が大きく関わっている。
中国国際ファッションショーなどを主催する中国服装デザイナー協会会長の張慶輝は、「『国潮』の出現は、総合的な国力や経済社会の発展が一定の段階に達したことによる必然的な産物だ。具体的には現在の消費者が文化的な自覚を持ち、自国文化の要素を高く評価するようになっており、また消費観念が多元化、個性化していることを示している」と分析している

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Image Credit :YOHO!

また、中国ファッションに特化したメディアやイベントの隆盛により、ブランドの認知が増えたことも関係しているだろう。中国のファッションプラットフォームのひとつであるYOHO!は、「RISING CHINA 国潮崛起」と掲げ、多くの国内ブランドを支援している。上海ファッションウィークでのショーやポップアップイベントの開催など、中国ブランドを国内だけでなく、世界に向けて発信する場所提供しているのだ。

2019年10月に行われた上海ファッションウィークでは、「即秀即买(見てすぐ買える)」というスタイルを掲げ、ショーで紹介された商品がYOHO!が運営するファッションEC「有貨(YOHO!BUY)」にて販売された。

ECサイト×国潮

中国大手ECサイトでも、「国潮」を扱った取り組みが盛んだ。アリババが運営するECモール天猫(Tmall)では、「国潮来了」として、食品やコスメ領域での中国老舗ブランドとアパレルブランドのコラボレーションが数多く展開されている。

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Image Credit : Tmall

2019年2月14日にニューヨークで行われた「ニューヨークファッションウィーク・チャイナデー」では、ビールで有名な青岛啤酒が、ファッションブランドのNPCとコラボしたオリジナル商品でショーにも参加している。

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Image Credit : JD.com

その他にもECサイト京东(JD.com)では、「京东×国潮」として、1960年代に天津で生まれたスポーツウェアブランド「梅花」など、老舗ブランドにフォーカスした特集が組まれた。

古典的な要素がトレンドのファッションと掛け合わされ、国内の老舗ブランドに対するイメージが刷新される。こういった試みが、中国文化やブランドに対する自信や自覚を醸成することに繋がったのではないだろうか。

「国潮」の未来

中国メディア「华丽志」と中国アパレルブランド「PEACE BIRD(太平鸟)」が合同で行った調査「中国新生代时尚消费白皮书2018」によると、ファッションとして魅力を感じる文化的要素として、アート、ストリートに続いて「中国らしさ」が挙がっている。

老舗ブランドとのコラボレーションを通じて中国の伝統的なデザインに触れることで、自国の歴史や文化の魅力を再認識し、新鮮に感じる若者が多いのかもしれない。

また「国潮」を代表する中国ブランド李宁(LINING)のアイテムは、日本のatmosでも販売されており、11月にはatmosと李宁のコラボスニーカーも発売された。このように中国国内だけでなく、日本でも「国潮」が注目されつつある。中国ファッションは模倣というかつてのイメージはなくなり、今後もさらに中国ブランドに対する注目や関心が世界的に高まっていくだろう。


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