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2月でもコートいらず。機械学習で温度調節できるインナー「SKIINCore」

ニュースサマリ
2018年11月13日、カナダのスマートテキスタイル開発を行うSKIINはワイヤレスながら、外部の気温や着用者の動きに合わせて自動で最適な温度に調節されるインナー「SKIINCore」を発表した。SKIINcoreは伝導性の糸で編み込まれており、最長8時間温かさを持続することが可能。スマホと連動させれば、アプリから温度調節もできる他、着用者が着れば着るほど最適な温度に自動で調整される機械学習機能もついている。

SKIINCore’s Knitwear Introduces Intelligent Heat That Learns And Adapts To Wearer
via FashNerd


話題のポイント
Mercuryのようにスマホで温度調節ができたり、機械学習を用いた服が増えてきました。

これらの技術はスマートテキスタイルと総称されますが、テキスタイルは服だけではなく、車のシートやベットのシーツに使われるなど日常生活への関わりが深いものです。

Image Credit : SKIIN

今回SKIINCoreを発表したSKIINは、既にIOT家電と連携している下着を発売しています。
下着で心拍数や体温だけではなく、緊張やリラックスしているなどといった感情をトラッキングでき、トラッキングしたデータを元にIOT家電が操作される仕組みです。
例えば、ユーザーの体温が下がれば暖房が自動でついたり、ユーザーがストレスを感じていると判断されれば、リラックスミュージックが流れます。
これはテキスタイルと日常生活の関わりが密接だからこそできることであり、テクノロジーとの関係性がより一層増えていけば生活全体が大きく変化していくでしょう。

Image Credit : Youtube by SKIIN Smart Clothing

またこうしたスマートテキスタイルの中でも、SKIINcoreは特に総合的なテクノロジーとそれらをまとめ上げるプロダクトデザインが優れているでしょう。
インテリジェントなマテリアル、センサーや熱調整回路、人体の発熱発汗作用、センサー情報に基づいた発熱の最適化など、多岐にわたる研究と技術によって製品化されています。そしてそれらの技術は、全て明確なコンセプトのもとにデザインされているように感じます。

Living in Canada, we know what it’s like to deal with the cold.
(私たちはカナダに住んでいるので、厳しい冬の寒さを乗り越えることがいかに大変か、身をもって知っている。)

とSKIINCoreのプロダクトマネージャーHin Fanが語ったように、開発者自身がこの商品のユーザーであり、解決すべき課題やどうあるべきかを実感しているからこその商品と言えるでしょう。

技術ありきの製品化ではなく、ユーザーに何を届けるかを形にした、研究開発の良い在り方
の一例ではないでしょうか。

Image Credit : SKIIN

今回の商品のようにテキスタイルとテクノロジーが繋がり始め、実用性も高くなってきました。テキスタイルは様々な商品に使われ、日常生活への関わりが大きい分、これからも技術の発展に注目です。