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バーチャルとリアルを繋ぐ。VTuberによるファッションショー「FAVRIC」開催

VTuberがランウェイを歩く“世界初”の新感覚ファッション&音楽エンターテインメントイベントFAVRIC(ファブリック)が2019年9月29日に幕張メッセで開催される。

2017年からはじまったバーチャルYouTuber=VTuberブーム。あるVTuberはYouTube登録者数が260万人を超えるなど、YouTuberと同等の人気がある。
そして今回行われる「FAVRIC」は世界初のバーチャルファッションをテーマにしたリアルイベント。VTuberが新作衣装で登場し、ノイズやサウンドなどあらゆるデータを着こなすVRファッションの表現に挑戦する。

総合演出はBUMP OF CHICKEN、欅坂46、miwaなどのMVを務めた東市篤憲。3DCG制作はバーチャルライブ映像を多く手掛ける冬寂が担当。今回参加するVTuberを少し紹介しよう。

KMNZ(@kmnzlita)(@kmnzliz)

Youtubeチャンネル登録者数:約5.6万人(2019年8月時点)

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Image Credit : KMNZ

KMNZは「けもみみの国」からやってきた、LITA(リタ)とLIZ(リズ)の2人からなるバーチャルガールズユニット。
投稿する動画は他のVTuberと違って、1枚絵で固定されたシンプルなものが多い。iTunesSpotifyなどで音楽を配信している他、ラジオのMCなども務めている。またKMNSUPPLYというオフィシャルグッズストアを開設しており、KMNZのストリートファッションをモチーフにしたアパレルグッズを販売、即完売するほどの人気だ。

樋口楓(@HiguchiKaede)

Youtubeチャンネル登録者数:約20万人(2019年8月時点)

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Image Credit : にじさんじ

樋口楓は、いちから株式会社のVTuberグループ「にじさんじ」に所属するJKのVTuber。配信スタイルは生放送がメインで、音楽配信の他、新衣装(春服)をお披露目する投稿もしている。いちから株式会社は樋口楓を始めとした「にじさんじ」の人気ライバーが着用しているパーカーを完全再現。販売も行っている。

ピンキーポップヘップバーン(@PinkyPopHpburn)

Youtubeチャンネル登録者数:約15.7万人(2019年8月時点)

ピンキーポップヘップバーンは人気VTuber輝夜月(かぐや るな)と同じイラストレーターがデザインした人気VTuber。活動開始は2018年12月30日と最近で、投稿動画数も2019年7月時点で30本と少ないながらも動画閲覧数とチャンネル登録者数は鰻登りの注目の新人。ピンキーポップヘップバーンの公式ショップではロゴTシャツなども販売している。

VTuberとファッションの深い関係性

以前、ファッション業界がバーチャルインフルエンサーに注目していると述べたが、アバターなどでファッションを楽しむことは以前から行われていた。

VTuberはイラストで表現できるため、推しのVTuberのイラストを書いたり、イラストに自分好みのファッションを着せる文化がある。例えばKMNZに関しては、「#KMNHZSTORYT」や「#KMNHZ学園」というハッシュタグで検索すると、ファンが考えた服を着せたイラスト画が多く投稿されている。

2019年の7月には文化服装学院STYLYVRoid Studioを使用し、アバターモデルとVRを活用したファッションデザインの授業をスタートすることを発表。バーチャル界隈でのファッションは盛り上がるばかりだ。

その他にも、VTuberはソーシャルVRプラットフォームVRChat内でバーチャルファッションショーの開催をしている。バーチャルファッションショーは、人間のモデルを活用するのとは違い自由度が高い。そのため、仮想現実でしか味わえない会場の一体感が生まれているのだ。


今回VTuberによるファッションショーがリアルの場で行われることは、ただのファッションイベントとして片付けられるものではないだろう。バーチャルファッションが一種の選択肢として当たり前になっている今、VTuberが表現するファッションは新しいファッションの楽しみ方を示してくれるかもしれない。
バーチャルとリアルがリンクするこのイベントで、どんなファッションが表現され、現実にどんな影響があるのか楽しみだ。

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ZOZO研究所では、ファッションに関する研究を行っております。
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