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目の前の音だけに集中できるウェアラブルデバイス「earHD」、聞く音を選ぶ時代へ

イギリス発のサウンドテクノロジー企業FlareAudio(フレアオーディオ)が、目の前の音だけがハッキリと良く聞こえるデバイスearHD(イヤーエイチディー)を発表した。
クラウドファウンディングサイト「Kickstarter(キックスターター)」で資金を調達。すでに目標額は達成しており、来年7月には商品を発送する予定だ。

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Image Credit : FlareAudio

earHDの特徴と仕組み

earHDの見た目はワイヤレスイヤホンのようで、横から見ると三角形のフォルムがスタイリッシュ。また、装着者の前方部分に穴が空いているデザインが特徴的だ。
種類は、アルミニウム素材とチタン素材の2種類。両方とも高級感があり、耐久性が高い。

ではearHDは、どのような仕組みで目の前の音をハッキリと聞こえるようにしているのだろうか。

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Image Credit : FlareAudio

目の前の音だけを聞き取る仕組みは、デバイスに空いている前方部分の穴がポイントになっている。
左右それぞれ前方60度範囲の音のみを穴から拾い、物理的に耳介や耳の真横から入ってくる音をシャットアウトするのだ。
例えば、テレビを観る時、外を走っている車やエアコン、テレビのノイズなどの周りの音を遮断し、テレビから聞こえる音だけを聞くことができる。

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Image Credit : FlareAudio

また、earHDの機能性の高さは研究でも明らかになっている。
University of Southampton(サウサンプトン大学)ISVR(音響振動研究所)のテストによると、一般的に人間の耳が、正面から発せられる音を受信する明瞭度の平均は0.49。それに対し、earHDを使用した場合は平均0.62〜0.64であり、数値が格段に上がったことがわかる。

さらに、一般的に人間の可聴範囲は20Hz~20kHzと言われており、外耳道の働きにより、周波数1.5kHz〜6kHzで聴き取りやすく、6kHz以上の高周波数で聴き取りづらくなる。しかし、earHDを使用すると、6kHz以上の高周波数でも聴き取りやすくなるという。
これは、FlareAudioのJETテクノロジーが、外耳道の共鳴や歪みの問題が排除し調整しているからだ。

様々な場面で使えるearHD

このような高機能を持つearHDは、以下のような場面で活躍する。

・テレビを観る時
・目の前の人と会話する時
・コンサートやフェス、ライブの観客として参加する時
・ミュージシャンとして集中力を高めたい時
・自然の音を楽しみたい時
など。

音を選ぶということで、今までは集中しづらかった場面で集中でき、同じ体験でも違った風に感じるかもしれない。

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Image Credit : FlareAudio

周りの音をシャットアウトすることで目の前の音を拾えるデバイスearHD。
補聴器のように耳に入ってくる音を大きくするわけではないが、年齢と共に聴き取りづらくなる6kHz以上の高周波数での響きを聴き取りやすくする機能は、多くの人々の役に立つだろう。
また、通常のワイヤレスイヤホンは丸みを帯びたデザインが多いが、earHDはアルミニウム素材やチタン素材を使用したスタイリッシュなデザインが魅力的。機能性とデザイン性を兼ね備えた優秀なデバイスに注目だ。


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